不登校の心理を探る

不登校のあつかいで難しいのが、子どもの心理を読みとることができないケースが多いということでしょう。それに、仮に読みとることができたとしても、これだけ多数の事例が報告されている中のどのふたつとして同じ心理から「不登校」という選択をしているということは、厳密には言えないはずです。

不登校の数だけ「子どもの心理」があると、そう考えるべきでしょう。子どもの心理を読み解くのは、幼いならまだしも、思春期やその前後にもなると、不登校をはじめとする何らかの問題をきたしていない子ともの心理でさえ、とても難しいことであると言えます。

ましてや不登校という状況であれば、子どもはなおさら自分のこころを閉ざそうとするはずです。ですから、子どものこころを分析する専門家であっても、不登校の心理を読み解くのは至難の業であると考えられるのです。そして仮に、その心理を読み説いたとしても、そこからどう改善していくかという方法論は、手詰まりになってしまうことが少なくありません。

理解してあげてほしいこと

ただ、ひとつ、これだけは理解してあげてほしいこと、それは、たとえ不登校で家の中の自分の部屋から一歩も外に出ないようなことがあったとしても、それで子どもが悩んでいないわけではない、ということです。不登校の子どもが、自身が今置かれている状況を悩みに感じない子どもはいません。どんな不登校の生徒であっても、今の自分がひとつも好きになれず、何ひとつ自分に共感できることがないという心理は共通します。

また、そういう状況で次に他者と顔を合わせたとき、自分はきっと善からぬ存在としてその人の目に映るだろうと無意識のうちに考えるのです。だからこそ、これ以上最悪な状況はないと知りつつも、その状況を打開するのはさらに怖いという、本当に複雑な心理が働いていることが多いのです。

親にしても学校の先生にしても、そのことだけは理解してあげるべきです。もし不登校の解決が見られるとすると、そうした子どもの心理を本当の意味で共有できたときではないでしょうか。

思春期やその前後の年代の子どもであれば、「子ども」ではあっても、同居する家族も自分と同じように苦しんでいるということを理解しています。ですから、そういう苦しみから解放するためには、できるだけ明るく声をかけてあげること、そして、「少なくとも自分たちは全然苦しんでいない」ということを表現して接するべきでしょう。ただ、だからと言って子どもの悩みに無関心な態度やそっけない態度は逆効果になることは言うまでもありません。


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